蹴球力を鍛える

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9/13 「権田修一大活躍!」 オーストリア2部リーグ第9節 SVホルン VS LASKリンツ マッチレビュー

9.13オーストリア2部リーグ第9節 SVホルン VS LASKリンツ 

SVホルン 1-1 LASKリンツ

得点・・・

7分 ヴァルチ(SVホルン)

80分 ルネ・ガルトラ(LASKリンツ

個人的MOM・・・権田修一(SVホルン)

 

 

今日はSVホルン対LASKリンツの試合をレビューしたいと思います。

「レビューしてやるぞ!」と意気込んでサッカーの試合を見たのは初めてだったので、漫然と観戦していた時には気が付かなかった、あるいは気が付いていても特に注目はしていなかった点まで意識できたのは新鮮な体験でした。

このような観戦方法を続けることにより、ブログの表題にも掲げている「蹴球力」が向上するかどうかは不明ですが、その辺は手探りでやっていこうと思います。

なお、本稿は

1⃣マッチレビュー

2⃣試合総評

3⃣日本人選手の活躍

4⃣雑記

の4章で構成します。

さて、今回レビュー対象となるのは9/13に行われましたオーストリアの2部リーグである「エアステリーガ」第9節、SVホルン対LASKリンツの試合でございます。

オーストリア2部リーグは全10チームが総当たりでホームアンドアウェイ方式を2回繰り返す、つまり同じチームと1シーズンに4回、合計で36試合が行われるという方式を取っています。

日本代表本田圭佑が実質的オーナーであるSVホルンは第8節終わって現在8位。10チーム中下位2チームが3部へ降格しますので、降格圏ギリギリの厳しい戦いを強いられています。

一方で対戦相手のLASKリンツは第8節終わって首位。SVホルンにとっては厳しい戦いを強いられること必至です。

その中で迎えたこの第9節、LASKリンツのホームで試合が行われました。

SVホルンの基本フォーメーションは4-1-4-1。

 FW 23 スリマニ

MF 9 タノ MF 22 ルビッチ MF 21 矢島 MF 28 プライニンガー

MF 17 ヴァレラ

DF 19 デンナー DF 3 ボーテル DF 7 ジョルジェビッチ DF 18 ヴァルチ

GK 33 権田

以上が第9節のスタメンでした。

実況を聞いている限り、前節からスタメンを若干変更し始めたようです。

34番ハーフナー・ニッキと4番榊翔太はこのスタメン変更の影響で前節からベンチスタートが続いている、というようなインフォメーションがありました。

ハーフナー・ニッキに関してはCBのスピード不足が懸念材料となり、スタメンから外されたようです。

さて、ともかく試合開始です。

 

試合開始

相手は首位ということもあり、序盤から押し込まれるホルン。

LASKリンツの戦い方で目についたのは、そのパススピード。

カメラの位置がピッチに近いこともあるでしょうが、とにかく矢のようなスピードで横に横にパスを回していました。

その結果SVホルンの最終ラインがズルズルと下げられてしまい、ほとんどワンサイドゲームのような形に。

特にホルンは押し込まれてからのマイナスのクロスに対して完全にフリーマンを作ってしまい、そこから危険なミドルシュートをかなり打たれてしまいます。

しかし集中したディフェンス陣(実況の方も驚かれていましたから、普段よりもソリッドに守っていたのでしょう)と、何より1番権田修一のビッグセーブによって何とか無失点で切り抜けるホルン。

すると7分、右サイドのコーナーキックでした。

19番の左SBデンナーの蹴ったボールに18番右SBヴァルチが高い打点のヘッドで合わせてホルンが先制します。1-0

この試合19デンナーのキックの精度の良さが目立ちました。

身長の高い選手が多く在籍するホルンにとっては大きな武器なのかもしれません。

得点してもとにかく押し込まれる展開が続きましたが、何とか前半を無失点で終えます。

その前半、ホルンはほとんど攻撃の形を作ることが出来ませんでした。

1トップを務める23スリマニに向かってロングボールを蹴るのですが、全く収まらずにリンツに回収され、そしてまた攻撃が始まる…というような状況が多々見られました。

ホルンの両ワイドの選手はいずれもスペースで勝負するタイプらしいのですが、リンツがかなり前がかりになっていたにもかかわらず、カウンターを仕掛けるというシーンが見られませんでした。

セットプレーから1点取れたのは非常に幸運でした。

 

さて後半の開始です。

圧倒的に攻めているにもかかわらず一向に点が決まらないリンツの選手、そしてサポーター(以外にも?スタジアムいっぱい来場している感じでした)は焦り始めます。

61分、ゴールキックのため、ゆっくりとボールをセットする1権田修一に対してリンツサポーターから水の入ったコップのようなものが投げつけられます。

あまり見ていて心地よい光景ではありません。それほどアツくなっているということなのでしょう。

この試合を通してリンツのパス回しのスピーディーさには驚かされたのですが、60分を過ぎたあたりから、だんだんと彼らにもパスミスが目立ち始めます。

リンツは早めに3枚の交代カードも使い切り、監督の焦りが伝わってくるようです。

一方ホルンは64分に前節得点をあげている右ワイドアタッカー、28プライニンガーを下げ、4榊翔太を投入。

70分にはその逆サイド、左ワイドアタッカー9ケビン・タノに代えて36ニコラス・オルシーニを投入します。

恐らく意図としては、前かかりな相手に対してショートカウンターを仕掛けたかったのでしょう。

同じような特徴の選手達どうしの交代なので、ワイドの選手の疲労を考慮しての交代でしょうか。

徐々にリンツが焦れてきて完全に両SBが高い位置をとり始めると、ホルンもその裏を上手く使って数的優位を作れる効果的なカウンターを仕掛けることができるようになってきました。

しかし、リンツの攻める姿勢が80分、実を結びます。

再三にわたって高い位置をとり続けたリンツの左SBパブロの突破はホルンのディフェンス3人がかりでも止められず、ペナルティエリア内で危険なスライディング。

ホルンはPKをとられてしまいます。

権田修一はキックの方向を完全によんで横っ跳び。ボールに手を当てたのですが、パワフルすぎるキックに手がはじかれ、そのままボールはゴールに吸い込まれてしまいました。1-1

こうなってしまっては試合は完全にリンツのペース。

ホームの雰囲気も相まって更にイケイケで攻めてきます。

それに対してホルンの濱吉監督は20矢島倫太郎に代えて34ハーフナー・ニッキを投入。

この交代には「逃げ切るぞ」という姿勢をチームに呼びかける狙いがあったと思います。

34ハーフナーは本職のCBではなく一列前、アンカーのポジションに入って相手のロングボールを跳ね返し続けます。

アディショナルタイムはなんと5分!そんなにタイムロスはなかったはずなのですが、これがホームの力なのでしょうか。少々、というか大分露骨なホームジャッジです。Jリーグでもこれくらいやれば盛り上がるのは盛り上がるのではないでしょうか?アウェイ側からしたらたまったものじゃないですが…

さて、ホルンはそのまま試合終了まで1権田修一を中心に守り続け、ゲーム終了。

結果は1-1。ホルンの得点者は18ヴァルチでした。

 

試合総評

小さいながらも雰囲気の良いスタジアムでした。

ホルンはこの試合かなり低いラインでブロックを作ってカウンター狙い、という戦い方でした。

リンツはとにかくパスのスピードが速い!

それに加えて両SBがゴリゴリ縦にドリブルを仕掛けてくるので、ホルンのディフェンスはきりきり舞いにさせられてしまっていました。

しかしフィニッシュの制度がものすごく、ものすごく低かったのと、権田修一の安定感、それにホルンディフェンスの粘り強さもあって、試合を通してリンツに得点のにおいはあまりしませんでした。

それだけにPKはもったいなかったかと。

このPKにつながるドリブルを仕掛けたのはリンツの左SBパブロ選手。

体が強い、アーリークロスが武器、ドリブルはうまい、そして速い、と4拍子揃った選手で、とにかくこの試合を通して目立っていました。

個人的なMOMにはこのパブロ選手も考えましたが、やはりここは1権田修一選手を選出させていただきます。元日本代表の力を存分に見せつけていました。

ホルンとしては首位相手のアウェイゲームで上々の勝ち点1奪取だと思います。

しかし他会場での試合の結果、1つ順位を落として現在9位。

厳しい戦いは続きます。

 

日本人選手たちの活躍

権田修一:フル出場

・・・スーパーな活躍でした。本田圭佑氏が語るように、2部とはいえ各クラブのスカウトが目を光らせている欧州市場において、すぐにでも大きなクラブに引き抜かれてもおかしくないほどの活躍を見せました。

セーブ良し。ポジショニング良し。クロス対応良し。キック良し。

特にキックに関しては浦和レッズの守護神、西川選手に勝るとも劣らない出来だったと思います。

PKを止めていたら町のヒーローになっていたんじゃないか、と思います(笑)

意外だったのは、HTに放送された本田圭佑氏に対するインタビュー映像で、彼が権田選手について語った内容。

彼によると権田修一選手のリーダーシップは世界に通用するそうです。

彼に対してあまりそのようなイメージが無かったので、少しうれしい驚きでした。

いつ日本代表に帰ってきてもおかしくない、というか呼ばれないのがおかしいくらいの選手だと思います。

20矢島倫太郎:先発し、84分までプレー

・・・彼は2列目での起用だったかと思いますが、あまりボールが来ず、落ちていってボールを散らす姿が印象的でした。後半になってホルンのカウンターが成立しだすと幾つか決定的なスルーパスを出すシーンも見られましたが、スタミナが課題なのか時間の経過と共にラストパスや判断のミス、危険なタックルも散見されました。

献身的な守備の姿勢は光る部分もあったので、次の試合に期待です!

榊翔太:64分から途中交代でプレー

・・・後半途中から右のワイドアタッカーとしてプレー。カウンターでのスピードを生かしたプレーを期待されての投入だと思いますが、ほとんどボールに絡めず。

ホルンのカウンターは主にワントップを張る23スリマニに向けてのロングボール主体で、彼にボールがあまり収まらないので辛い部分もありました。

チームとして、榊の裏へボールを出すという共通認識があまりないように感じました。1試合だけなので断定はできませんが、もっとチームとして彼のスピードを生かすようにしていった方がよいと思います。

34ハーフナー・ニッキ:84分から途中交代でプレー

この試合ではアンカーのポジションに入りました。実況の方によると前節も同じポジションで途中出場したそうなので、チームとしての逃げ切りの形なのかもしれません。

199cm の体躯はオーストリアでも十分に通用しているように見えました。

以外にスピードもあり、ピッチを右に左に走り回って守備をする姿勢は非常に迫力があります。

しかし、問題なのはタックルと時間帯に関しての意識。

逃げ切りを図るチームで途中から出場し、自陣30メートルの位置で危険なファールを短時間に2回も与えてしまったのは反省材料です。

次はもう少し長く見たい。

 

雑記

①LASKリンツの選手は前半からダイブが多かった

幸い審判の質が高かったので不可思議なファールは取られませんでした。

しかし、もしリーグ全体としてファール狙いのダイブが多く、そのせいで皮肉にも審判の質が上がっているのだとしたら…難しいところです。

②SVホルンは5年でチャンピオンズリーグに行けるか?

実質的オーナーを務める本田圭佑氏は就任から5年でチャンピオンズリーグに出場することを目標に掲げています。

しかしながら、この5年でチャンピオンズリーグ出場を果たすのはかなり難しい道のりと言わざるを得ません。

単純計算でも、

1年目・・・去年。3部優勝、2部昇格

2年目・・・今年。最低でも2部残留、大幅補強はマスト ←イマココ

3年目・・・来年。2部優勝、1部昇格

4年目・・・2年後 1部残留、大幅補強はマスト

5年目・・・3年後 1部優勝、CL予選を勝ち抜いて本大会出場!

と、かなりのハイペースで進まなければなりません。

現在1部で連覇を果たしている南野拓実所属のザルツブルグレッドブルグでさえ近年CL本戦には進めていません。

苦しい戦いが予想されますが、これからのホルンの戦いに注目です。

 

SVホルンは次節、9節の結果により首位に躍り出た奥川雅也所属のFCリーフェリングと対戦します。

 

以上、オーストリア2部リーグ第9節 SVホルン VS LASKリンツ マッチレビューでした。